グラフィックデザインをされる方なら日常的に目にする「EPS」ファイル。
印刷用データ作成においては条件反射的にEPSを使用していましたが
そんなEPSファイルがいまや非推奨って知っていましたか?
ということで備忘録も兼ねて記事にしておきます。
EPSとは
EPSとはAdobe社が開発した、PostScriptというプログラミング言語をベースとした画像ファイルフォーマットのこと。
おおまかに言うと、EPSとはEncapsulated PostScriptの略で、Adobe社が開発したPS(PostScript)を基盤とした、ベクトルデータとビットマップデータの両方を含む画像ファイル形式です。
Encapsulated PostScript(エンキャプサレイティッド・ポスト・スクリプト)の頭文字を取ってEPS。
拡張子は「.eps」になります。
デザイナーにとってepsは作業上のメリットがいくつかあります。
- 圧縮方式を選ぶことでファイルを軽くできる
- ほぼ全てのDTPアプリケーションに対応している
- 業界標準のPostScriptプリンターとの互換性が高く安全に出力できる
逆にデメリットとしては
- 透明効果を保持したまま保存できない
- PostScriptプリンター以外で印刷するとプレビュー画像で印刷されてしまう
といったデメリットがあります。
誰が非推奨といっているの?
なんとEPSを開発したAdobe社がこれを発表しています。
これは毎年アップデートされる『PDF&出力の手引き』という
アドビ公式ドキュメントに記載されています↓
https://download.macromedia.com/pub/learn/jp/pdf_printguide_2022.pdf
アップデートを続けましょう
僕がデザインの仕事をはじめたとき、
世の中の多くの印刷機はPostscriptで出力しているのでEPSが互換性があって
一番エラーが少ないので画像はすべてEPSに変換するように教わりました。
「配置画像はEPS、テキストはアウトライン化して、ネイティブファイルで入稿」から
「配置画像は埋め込み、テキストのアウトライン情報は埋め込み、PDFを1ファイルで入稿」のように
デザイン業界も大きく変革することがあるので、自分の見識も日々アップデートしていかなければいけませんね。