先日SNSでとある方が投稿したトイレの男女マークが話題になりました。
男性用と女性用を案内するマークがわかりずらく、「急いでるのに難問やめて」と問題提起。
たしかにどちらが男性を意味し、どちらが女性を意味しているのかパッと見分かりずらい。
この写真に対し、ユーザーからは「これは、左だけ見たら難問」「難題すぎる」
「マジでわからないw」「左が1人用で右2人用」「デザインの敗北だ」などの
コメントが多数寄せられていましたが、
結局このSNSの投稿者は店員さんに確認してからトイレに入ったという。
理由は「ポリコレ」に配慮した世の中の流れ!?
ポリコレとは、「ポリティカル・コレクトネス(political Correctness)」の略称で、
頭文字をから「PC」と呼ばれることもありWikiによると以下のような意図があるようです。
ポリコレとは、社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別、体型などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を使用することを指す。
引用:WikiPedia
男はズボン、女はスカートといった服装の規定や、男は青、女は赤などの
固定概念も性差別を生むということから廃止するなどの変化が起きはじめ、
デザインにも配慮が求められるようになってきました。
東京・恵比寿にある建物のトイレマーク
こちらのトイレがある東京・恵比寿の建物内のトイレでも
「どっちが男性用でどっちが女性用なのか、一目では分からない」ということから
現在それぞれのマークの下に「男性」「女性」と書かれたテプラが貼られており
「デザインの敗北」と指摘されている。
テプラを貼られてしまっては、せっかくのお洒落なデザインが台無しですね。
思い切って男女全く同じデザインにした愛知県大府市のトイレマーク
一方で愛知県大府市は男女平等の問題に真正面から取り組み
男女が同じ色・形のマークを、市庁舎のほかJR大府駅などの全5カ所の施設に採用。
「男 おとこ」「女 おんな」、それに「Men」「Women」と念入りに漢字・平仮名・英語の記載があります。
2000年に市庁舎が建設された際に、業者から提案されたデザインの中から選んだそうです。
市の担当者はこうしたマークを選んだ理由は、男女共同参画の視点からだったといいます。
「男は青でヒト形、女は赤でスカート」といった従来のトイレマークが
「区別が固定化して差別を生むことを懸念し、いっぺん同一にしてみようかと(踏み切った)」とのことです。
しかし今までのトイレマークに慣れた人、特に子どもやお年寄りに迷う方が多く、
「区別と差別は違う」という意見も市民から出たことから
現在はすでに一般的なものに戻してしまったようです。
まとめ
デザイナーとしては見た目のオシャレさを追求することは僕もチャレンジしていきたいですし、
ポリコレという考えがあって、それを尊重していくこともこれからは求められていくと思いますが、
デザインには、誰が見てもすぐに直感的に理解できる「機能性」という側面も大事なので、
多くの人が利用するトイレなどは、わかりやすさを重視したデザインだといいですね。