大阪市内の大型商業施設ATCシーサイドのテラス内に設置されている「南港ストリートピアノ」の運営するX(旧ツイッター)のツイートがネット上で物議を醸している。
人の練習聞かされる側はたまったもんじゃない
その問題となった投稿はこちら↓

「ピアノはフードコートの中にあります。つっかえてばかりの演奏に多くのクレームが入っており、このままだとこのピアノを撤収せざるを得ない状況です」「誰かに届いてこそ「音楽」です。手前よがりな演奏は「苦音」です」。と南港ストリートピアノの運営者は3月22日、公式Xで利用制限を求めるよう投稿。
たしかにストリートピアノが設置された現場の写真を見てみると、
施設の通路とフードコートの間にあり人通りも多く、静かにゆっくりと食事をしたい方や
興味なく通行する方からのクレームが出る可能性は十分にありそうです。

しかしこの投稿を目にしたXユーザーからは、「誰でも弾けるのがストリートピアノのはず」「ルールを明確に提示してないなら設置側が完全に悪い」などと大炎上する事態に!
本当の問題は運営者?追加燃料投下!

炎上後の運営者の投稿↓

その後、南港ストリートピアノの運営者から
「社会人を利用対象としたピアノ」
「演奏曲にも縛りがある」
「下北沢や吉祥寺にあるような誰でも遊べるピアノとは異なる」
「子供がワイワイ練習するようなピアノではない」
「周囲の雰囲気に配慮した演奏をする事が利用前提」
であると補足の説明がされるが、この少し強い物言いともとれる投稿が
更に炎を大きくさせてしまう結果に。
注目されたことにより別の問題が提起されてしまう
そもそもストリートピアノとはどういうものか?
様々な出展によると、
ストリートピアノは全国各地に存在しているが(中略)“誰でも自由にピアノを弾くことができる”が主な狙い・定義となっている
出典:オリコン 2025/3/25(火)
ストリートピアノは(中略)「営利を目的としない上演等」にあたり、著作権者の許諾なく著作物(楽曲)を利用できる
出典:イノベーションズアイ BtoBビジネスメディア 2024/11/20(水)
買物客による演奏は(中略)著作権は働かず(中略)、仮に著作物の利用主体がデパート側だと判断される場合、著作権が働く
出典:渋谷カケル法律事務所 2022/12/27(火)
上記のように、ストリートピアノとは誰でも自由にピアノを弾くことがことが前提で、営利性がないなどの要件をみたす場合に限り、例外的に許諾や著作権使用料の支払いなしでの上演が可能となる。
もしも演奏の上手な方のみ利用でき、集客の為に上演されているということであれば、著作権者の許諾と著作権料の支払いが発生するとのことです。
今回のケースではなぜ客が飲食でとどまるフードコートにピアノを置いたのか、なぜ下手な演奏だとダメなのかといった点を追求していくと、営利目的に基づいてCDやサブスクの代替となる店内BGMを期待していたのではないかと言われかねないわけで、ストリートピアノ運営者の主張が正しいとすると著作権の問題が発生してきてしまうことに。
そして運営者が謝罪しピアノは撤去へ
ストリートピアノの概念を問題視されるようになり、
これを受け運営者は25日、投稿を削除した上で、「表現が適切でなかった」と謝罪。
「ストリートピアノ」という呼称の認識も間違っていたと投稿し25日にピアノは撤去されることに。



